名称 中窪製茶園(なかくぼせいちゃえん)
住所 〒619-1421 京都府相楽郡南山城村 田山割尾坂29-6
取扱品種 やぶきた・べにふうき・さえあかり・おくみどり・実生在来
創業 正確な創業時期については不明。恐らく幕末~明治初期にかけての廃藩置県で、南山城村が京都府に編入された頃に創業になるようです。

中窪製茶園のお茶の特徴

中窪製茶園さんは京都・南山城で100年以上宇治茶を生産してきた“宇治茶”の生産農家さんです。京都でも最南端に位置する南山城村は霧が濃く、寒暖差の激しい気候は茶葉の栽培に適しており、北は滋賀の朝宮、南は奈良の月ヶ瀬、西は同じ京都の和束、東は三重の伊賀、と四方を伝統的なお茶どころ有名な地域に囲まれています。これらの地域は共通して標高が高いため、昼夜の寒暖差が激しく、特に秋が深まってくると濃い霧が頻繁に発生します。このような気候条件は茶葉にとって良質な環境となり、最終的に高い芳香を放つお茶に仕上がります。丁寧に揉まれ、茶葉の形状が綺麗に保たれた綺麗な形状の茶葉から抽出される紅茶は美しい水色と甘い味わいを湛えます。中窪製茶園さんの和紅茶をぜひ複数種、味わってみて下さい。

中窪製茶園のこだわり

  1. 01

    「人×自然」こだわりぬいた“宇治茶”

    宇治茶の主産地として知られる京都の最南端に位置する南山城村の気候は、霧が濃く寒暖の差が激しいため茶葉の栽培には最適です。この整った自然環境で厳選した茶葉のみを使用し、百年以上続く中窪製茶園さんが新しい宇治茶の“カタチ”を生み出しています。

  2. 02

    「安心・安全」人と自然に優しいお茶

    環境にも人にも優しいお茶を目指し、中窪製茶園さんでは様々な取り組みを行っています。「環境保全」・「減、無農薬栽培」・「IT の導入」・「品質証明書」など、お茶を飲む人とお茶を作る環境どちらにも安心・安全を守ります。

  3. 03

    数々の受賞歴は、守り続けてきた伝統と、新たな試みを続ける革新性が生み出した結果

    これまで和紅茶において数々の輝かしい受賞歴がありながら、中窪製茶園さんでは新たな試みを続けています。心を潤す「美味しいひと時」を感じてもらうため、宇治茶の伝統を更に進化させる製茶法に取り組んでいます。

取材×レポート

  • 中窪製茶園さんの南山城村とは?

    京都府でただ一つのお茶の村「南山城村」。そこには宇治茶の主産地として知られ、和紅茶を作るために最適な “新しいカタチ”を生み出す村が、中窪製茶園さんの新しい品種を生み出しています。

    中窪製茶園さんの拠点である南山城村は「宇治茶」「煎茶」の名産地として有名です。三重県、滋賀県、奈良県に隣接しており、移住者も年々増加中とのこと。今では珍しくなりましたが、まさに“古き良き”という表現がピッタリな自然豊かで落ち着いた日常を過ごせる雰囲気に包まれています。お茶だけでなく、焼き物や木工家具の工房もあり、2014年にはアートフェスティバルも行われるなど「ものづくりの村」としても注目されています。

  • 「京都らしさ」を茶葉の甘みと、常に「進化」を求める品種開発

    中窪製茶園さんでは決して大量に生産することができないものの、それでも丁寧に妥協のない紅茶製法で実に年間50を越えるロット数が生産されています。宇治茶として知られる主産地で生み出される和紅茶には「京都らしいお茶」の代名詞である茶葉の甘みを感じさせてくれるだけでなく、季節ごとの美味しさも感じさせてくれるのです。中窪製茶園さんでは「フルリーフ」というお茶摘みをした茶葉の状態をそのまま裁断することなく紅茶にしており、他の一般的な茶葉に比べると少し大きく感じるかもしれません。しかしそれが高品質な紅茶として評価され数々の賞を受賞してきました。百年続いてきた伝統を守りつつ、常に進化を求めている品種開発が実を結んだ今、自信を持ってフルリーフの状態で飲んでいただけます。ぜひ複数の品種をご賞味ください。

  • 母校が廃校舎となってしまったことで“恩返し”として始めた紅茶製法

    中窪製茶園さんは「旧田山小学校」という良太朗さんの“母校”を利用して紅茶を製造しています。中窪製茶園さんが管理する一室は紅茶工場として活用され他にもカフェやアトリエを営む方もいます。こちらを活用したのは2011年頃で、当初は周囲の茶農家さんとの共同プロジェクトがキッカケでした。ただ、開始早々から万事全てが上手くいくはずもなく、紅茶製造に割ける稼働が限られていたことから、徐々にこのプロジェクトは衰退し、最終的には中窪製茶園さんが単独で教室と引き継ぎ、いまも“母校の一室”で製茶に励んでいます。5代目として良太朗さんが紅茶製造全般を担うようになり、多種多様な宇治茶の“新しいカタチ”として和紅茶の品種を続々と生み出し続けています。